皆様こんにちは。パパ比嘉です。
今日の投稿はす~べ~て・・・「独り言」小説でございます。
これが実際なのか空想なのか、そこは問答無用でございます。
まずはお茶を一杯
1月4日より2018年の鑑定スタートいたしました。
現在、一日に二件限りの予約とさせていただいております。
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※メール、ショートメール、SNSでのご相談(アフター)返信にお時間かかっております。ごめんなさい。もうしばらくお待ちください。
~「死ぬ前に伝えたいこと あるおじいちゃんの後悔」~
その人は、回りに屈強な警備の人を引き連れていました・・・。
・・・テレビや雑誌に出ることなく、地方で静かに霊視鑑定をしていた霊能者がいました。
近隣の方々の悩み事や吉凶判断をしたり、地域の聖地の整備をしていました。
そんな目立たない霊能者は、日々の平凡な生活に満足しながらも、この世のたどり着くであろう悲しき「宿命」をなんとかして変えられないかと考えていたのです。
そんなある日、一通の手紙が届きます。
「是非ともお会いして、今後の自身の行動についての助言をしてほしい」
霊能者は「承諾」のお便りを返信し、後日、その依頼者との面談日がやってきました。
玄関のドアの呼び鈴が鳴り、ドアを開けるとそこには屈強な男が二人。依頼者ですかとと尋ねたら、「違う」という返答があり、
「依頼者は車でお待ちです」と告げられます。
確かに、面談は霊能者の居宅ではなく、外でと聞いていたので驚きはしなかったものの、ボディガードが付いているとは予測していなかったからです。
支度をして車に向かうと、大きなRV車が目の前に一台。その車の前後にフアミリーカーが二台駐車していました。
車の外には、迎えに来た二人の屈強者の男以外に、更に数人の男と女がおりました。服装はカジュアルであり、それはまるで同窓生の集まりかなんかで、これからバーベキューに向かうぞというような雰囲気。屈強な男二人もジーンズに紺のシャツ。靴はアウトドア用の靴でありました。それだけではなく、二台のフアミリーカーには小学生くらいの子どもたちが数人乗っていて、ゲームをしている様子です。
女が会釈をしてRV車の後部ドアを開けて招き入れてくれました。
昼間とはいえ、スモークガラスで閉じ切っており、車内灯もついていな薄暗い空間の奥に、ひとりの老齢な男性が座っていました。
「びっくりされたでしょう。すみません。依頼者の〇〇です。どうぞお乗りください。」
そういう依頼者の言葉を聞きながら、その霊能者は、ドアを開けてくれた女性の手元に気づきます。
女性の手元にはキャッシュカードより少し大きな、写真付きの身分証のようなものが見えます。
その身分証には、ニュースや雑誌、学校の教科書でも見られる「ある機関の名称」が書かれていました。
こんな地方の、学歴も知名度もない霊能者のもとに、「その機関」がいったい何を求めているのか?
あまりにも自分とその機関との「関り」について疑問に思うのは当然で、自身の身の危険、不安も感じ始めます。
今まで、企業の代表や幹部からの相談を受けたことはあるものの、それはあくまでも自分と関りのありそうな地元企業であったり、
知人からの紹介。
それが、まったく関わりのない、それでいて誰もが見聞きしたことのある「機関」の名称をぶらさげた人たちが来たら、誘拐されるのか、拷問されるのか、はたまた、オレオレ詐欺のような大掛かりな仕掛けかとも思うわけです。
それにしても、子供が車内にいるということは、すくなくともあやしげではないなと思わせるのに十分であり、安心させる大きな材料でもありました。
「孫たちも連れてきたんです。どうぞ乗ってください。噛みつきはしませんからね!」
明るく、どっしりとしたその口調と、周りの方たちのキラキラした瞳を信じて乗り込みます。
「仰々しいお迎えですみません。旅行がてらにご相談させていただいたのです。」
そういう老齢男性からつづけて出た言葉は・・・
「私は現在、政府の政策に関わっている者です。隠居の身ではありますが、まだまだやり残したと思えることが多くて・・・。」
「どうしても次代の若者たちに伝えたいことが多いのですが、私にはそんなに時間あはりません。何を第一優先として伝えるべきか、行動を始めるべきかに悩んでおるのです」
そんな話をしながら、車は動き出しました。運転席には玄関まで迎えに来た男。助手席には女。
老齢男性と話をしながらその女は誰かに電話をしていましたが、やがて後部座席に振り向いて、老齢者に会話の中断のわびを入れ、霊能者に携帯電話を差し出して、電話に出ろと促すのです。
電話を受け取って受話スピーカーに耳を当て、「もしもし・・・」と返答すると、聞こえてきたのは以前に面談したある方でした。
その方も政府機関に勤めている方であったと記憶していた霊能者は、事の次第を少しづつ理解し始めることになりました。
「〇〇は私の縁者の者です。その者の話を聞いてあなたにお会いしたいと思ってここまでやってきた次第です。」
やっと安心した霊能者。脇からじわじわと出てくる汗が止まるのを感じました。
しばらく車は海沿いの近くの道を走り続け、やがて山道に差し掛かります。
車内ではざっくばらんな世間話や、老齢男性の経歴、そして霊能者の経歴を話し合いました。
だんだんと車外の景色が変わります。
ついさきほどまで舗装された道を走っていたのですが、今はでこぼこ道。
車の窓ガラスには、時たま背の高い草の葉があたるようになりました。
前方の道は、タイヤで出来たわだちのある一本道・・・
どこに向かっているのだろうかと思っていたら、やがて道は開け、そこには二階建ての大きな白い建物と、建物前に広がるこれまた大きな駐車場が見えてきました。
駐車場にはすでに4・5台の車が駐車されており、建物入り口には数人の男女が立っていました。
そこにも子供の姿があったので、霊能者はやっとここで安心しました。
(子供のいるところでおかしなことはされないだろう)
誰が見てもその光景は、家族が一同にあつまってパーティーをしようとしているところと見て疑いない状況だったからです。
車を降りて建物へ歩く霊能者。杖を突きながら前を歩く老齢男性。そして、炭でソーセージを焼く香り。
いつもの相談とは違うということを感じ、霊能者の背筋もピンとなりました。
玄関に入り、、一息つきましょうということでダイニングルームに通されました。
30畳ほどの広さのその部屋は、木目調の壁で温かみがありました。壁にはレンタルであろうと思われる絵画が三点。
大きな出窓の外にはウッドデッキがあり、そこで子供と大人がバーベキューをしていました。
シンプルな丸型の照明が天井に三つあり、ひとつだけ点灯しています。
時刻は午前11時くらい。晴れた太陽がウッドデッキと部屋を明るく照らしていました。部屋の中央には木製のダイニングテーブル。
10人掛けくらいのその大きなテーブルには白いテーブルクロスが敷かれていて、そこには果物が入ったバスケットと、先ほどまで焼かれていたと思われるソーセージ。おにぎりが十数個。そして、お茶やコーラやジュースのペットボトルと散乱したプラスチックコップにポテトチップス。
「すいません散らかっていて。」と苦笑いしながらつぶやく老齢男性。
椅子に座ってすぐ、老齢男性が話し始めました。
「お茶が来る前にひとつお話しします。私は某国の政治経済の中枢にいましてね、この年になって思うことがあります。それは・・・」
「子や孫たち、ひ孫たちの時代に某国は、消滅しているのではないかと思えることがあるのです。どうしてもそれを回避したい。助言頂けますか?」
霊能者は困惑します。果たして自分ごときがその助言を出来るのだろうかと。
続けて老齢男性は言います。
「まずは安全保障についてです。やがて某国は一般の若者を防衛のために強制的に兵役を課さなければならなくなると思っています。その理由は、経済的背景、及び、防衛敵背景に基づく結果なのです。」
「もうひとつ、今の経済的土台を維持しつづけることは困難であり、破綻は目の前にある。改革をしてももう遅いのか、まだ大丈夫なのか?」
霊能者はもう困惑と焦りの頂点にあり、自分自身の身の上を呪いたくなる気持ちになりました。
政治のことなんてあまり知らないし、経済なんてもってのほか。明日のくいっぷちにもさえ不安のある霊能者が経済を口にするなんて・・・
まして税金の滞納もある自分が「助言」とは、恥ずかしくて出来る状態ではないと思ったからです。
「どんな意見でも良いです。時間はあります。どうぞ聞かせてください。」
老齢男性の落ち着いた口調と温かさ。霊能者は落ち着いて平常心を取り戻して言いました。
「私は生年月日を聞いてから鑑定しております。すみません。某国の生年月日から教えていただけますか?」
老齢男性は目をまん丸くしてすこしビックリした表情になりましたが、すぐに椅子の背もたれにのけぞるようになって「う~ん、生年月日か~」とひとことつぶやいてしばらく考えていましたが、やがて・・・
「やっぱり建国記念の日・・・になるかな・・・」と言いました。
その時、あったかいお茶とサーターアンダギーが運ばれてきました。
「それではその日付を教えてください」と伝える霊能者。
「あらら・・・建国記念日はたしか・・・」と答える老齢男性。
「〇月〇日」ですよ」と横から答えるお茶を運んできた女性が言いました。
それから午後11時まで、霊能者と老齢男性は食事を取らずにずっと話続けます。
霊能者が老齢男性に伝えた最後の言葉は・・・
「私たちはリンゴの味を確かめず、その価値を見えない力でただただ上げようとしている。
それは、物事の本質に目を背け、ウソの事実をあたかも真実のように祭り上げ、本質から遠ざけることに必死になっている。」
「いずれ某国は・・・。」
続きはまた次回に・・・
さて、先日の投稿の最後に書きました「〇〇」とは何か?
答えは「運動」でした~。
それではみなさん、よい週末をお過ごしください。