深夜の高速道路

「はぁ、今から行かないといけないんかーーー」





この時間よりもっと後だったかな・・・。


2010年ごろ、昼となく夜となく、「お知らせ」があればぶつくさ言いながら外出したもんだ・・・。

深夜12時を回り、ふと目が覚める。頭の中には沖縄県南部のとある地名が浮かび上がる・・・。

夢だよな・・・きっとこれは夢で、そこへ行けってことではないよな・・・。


そんな想いをめぐらせているとそのうちまた眠くなる。


・・・ですが、やはりそうなんだな・・・。

横になると目がさえる。頭に浮かぶ地名は、揺らぐことなく浮かび上がる。

「はぁ・・・」とため息ついて妻を起こし、「ちょっと行ってくる」の一言に・・・


「はぁ・・・いまからね・・・。・・・・・・行ってらっしゃい」


えーっ、止めないのぉ～・・・・そう思ったもんです。


普通止めるでしょ。今から外出だよ。午前1時過ぎなんだよ・・・。


妻は眠そうな眼でひとこと言う。


「ゴメンだけど、帰るときにね、コンビにでコーヒー買って来てくれる・・・。」


そうかぁ～、そうなんだぁ～。「行けば～」ってことなんだぁ～。



今思うと恐いですよ・・・。だって、そのつぶやきって「ハダカユー」だったかもしれないわけで・・・。


眠くてしかたなかったけれど、深夜の高速道路は気持ちよかったですね・・・。


だ～れも走ってない・・・。


あのように惑わされることは、今はもうありません。

なつかしいような・・・。でも、もうヤダ。