伝えてはいけないこと、伝えること

パパヒガ

2015年08月01日 00:58


命のこと


以前にこういうことがありました。


「比嘉さん・・・私はあとどれくらい生きられますか」



寿命が近づいていらっしゃいました。



でも・・・



「あとどれくらい生きたいですか?」



そうお聞きしました。



「もっとずっと生きていたいです」



そうおっしゃいました。




「そうですか、ならばずっと生きつづけましょうよ。白髪が生えるまで!」





一年後にお亡くなりになりました。





私は今でも考えます。





あの時、私は正直であっただろうか。





キチンと伝えたほうが良かったのか。





でも、未来は変わる。



強い信念は運命を変えられる。





彼女が亡くなってそろそろ5年・・・。




この時期はいつも思い出します。






もうひとつ。

これはだいぶ昔のこと。





「比嘉さん、ちゃんと元気にしてますか?」




そう言って、私を励ましてくれる方がいらっしゃいました。




その方は身体が弱く、いつも気分悪そうにしていたんです。




でも、自分を差し置いて、人の幸せを考える方でした。





ある時のこと・・・・




「比嘉さん、あのね・・・」


その方から電話が掛かってきました。


「ハイ、どうしました。  あっ、ちょっと待っていてくださいね・・・。」



私はその時、別のことに気を取られていて、その方からの電話を「気持ちよく」受けることができていませんでした。



「・・・・もしもし。もしもーし」



電話は切れていました。



スグにまたかかってきましたが、電話に出ることが出来ません。その方は留守番電話にメッセージを入れてました。



「あのね比嘉さん。比嘉さんがちゃんと健康を第一にしなきゃって言っていたから、ご飯食べたよ」


留守電を聞いた私は、そのことをそれほど重要視せず、「あぁ、そうか、良かった」くらいで済ませたんです。



でも、それがその方の声を聞いた最後でした。



数日後、自らの命を絶ってしまわれた。




ちゃんと電話して伝えればよかったな・・・・。



「そうですか、良かったです。ご飯は健康の基礎ですからね。それを聞いて安心しました」・・・って。



最近、とても忙しくしていて時間に余裕がなくなってきました。



でも、ふと思い出しました。



思い出せて良かった。




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