カミダーリ→さてお次は・・・

パパヒガ

2013年11月09日 13:06

沖縄県には「ユタ」という霊媒師がいらっしゃいます。

簡単に言うと「霊能者」ですね。

青森県の恐山にいらっしゃる「イタコ」とも似ています。


その役割は、相談者の悩みの原因を、「霊視」という方法によって突き止め、その原因を取り除くことで、相談者の悩みを解決していこうという役割であります。

ユタになる人は限られていて、幼いときから「能力」を発揮するものもいれば、徐々に「能力」が目覚めていくものもいます。

ユタになる者の多くは、「カミダーリ」という原因不明の体調不良を経験することがほとんどで、病院に行っても原因がわからず、薬をもらっても回復せず、心配した家族や知人が「ユタ」のところに連れて行くことになります。

そこから「ユタ」になる者が輩出されていくというパターン。

「カミダーリ」の特徴として、めまいや吐き気。微熱や動悸。幻聴や幻覚が起こることが多いです。
「巫病」とも言わます。

現在は科学的な名前が付けられ、「統合失調症」「パニック障害」「強迫性神経症」と診断されることも多々ありますね。

「不眠」を伴うことが多く、睡眠不足からくる免疫力低下や、情緒不安定という二次的障害が更なるパニックを引き起すこともしばしば。


ユタになるには「修行」が必要とされています。

沖縄県各所にある「整地」を廻り、霊能力の向上を目指します。また、自分の先祖供養も非常に大事な要素であり、それを抜きにしてはユタにはなれないとされていることもあります。(それぞれのユタによって、教え方に多少の違いはありますが)

修行の「柱」となるのは、霊能力の向上、儀式の作法、聖地(ウタキ)巡礼であります。

膨大なお金と時間を使って「柱」の形成に全力を尽くします。

修行時間については個人差があり、数年でユタになるものも居れば、十年近くかかる者もおります。

霊能力の向上に不可欠なのが、「チジ神」(守護霊みたいなもの)自体の力を増強させ、ユタとの意思疎通が潤滑にできるようになること。
これは、霊視をする際、ユタ本人が「見える」「聞こえる」というよりも、「チジ神」を通して「教えてもらう」という流れがあるためで、ユタ本人と「チジ神」のパワー向上は、同時に行われると考えていただいて結構です。

儀式の作法とは、「ウガン」(拝み、お祓い)や、「ハンジ」(霊視鑑定)に不可欠であり、「チジ神」との交信や、相談者の守護霊呼び出し。
また、「聖地」(ウタキなど)での線香の使い方や本数、ウサンミと呼ばれる「供物」の数、種類。その他数々の祈祷道具一式の使い方。
及び、「グイス」(祝詞)の習得、霊障の種類による儀式の作法習得のことを意味します。
これも、統一されているというものではなく、教えてもらうユタによりまちまちです。「グイス」や「線香」の本数、使い方、「ウサンミ」については似ているかな。

そして、一番時間とお金と手間がかかるのが「聖地巡礼」ですね。

沖縄本島、北の端から南の端まで。果ては離島まで。主だった聖地はだいたい300から400箇所。地域の小さなウタキや「湧神、河神」、「龍宮神」、「ヒヌカン」などを合わせると、数千ヶ所に及ぶこととなります。

そして、いちばんやっかいなのが、「廻る順番」です。この順番を間違えるとさぁ大変、聖地めぐりは振り出しに戻ります。一からやり直し。
数千ヶ所から順番を選ぶという作業はまさしく、「砂漠に落ちた針を探すようなもの」なのです。超大変なのー。


その修行が全て終わると、「帳簿」という免許みたいなものが、主に「チジ神」から渡されます。これは無形のものであって「額」に飾れるものじゃありません。

この「帳簿」にも色々種類があってですね。「ジーチバン」「グゥワンスバン」「イチミバン」「グソーバン サチユー」「グソーバン ナカヌユー」「グソーバン イマユー」「ボーズバン」など様々。

自動車免許でいうと、「普通自動二輪」「普通自動車4輪」「中型自動」「大型自動」「普通二種」「大型二種」などと細かく分かれるんです。

ただ、単一取得ではなく、複数取得も可能であります。 
残念ながら、自分がどの免許をいただけるか、「帳簿」が渡されるまでわからない場合がほとんどです。


おっと・・・鑑定依頼者との約束の時間が迫ってます。続きはまた次回に・・・


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