本当に背筋の冷たくなる話・・・東雲の朝にうかぶ白い顔

パパヒガ

2018年06月01日 00:21

皆様こんばんは。パパ比嘉です。

本お昼の投稿記事は、怖いと見せかけたかわいい氷菓子のお話でしたが・・・

これは本当に背筋の凍るお話です。




私が小学校4年生頃に体験したお話しです。



4年生に進級してすぐ、私はちょっとした行き違いからイジメにあいました。

学校に行きたくなくて、いつも朝になるとお腹が痛くなり、休みたい気持ちでいっぱいになっていました。

でも、親にイジメられていることを知られたくないという気持ちもあり、なんとか頑張って登校していたのです。



そんなある日のこと、体育の授業でいじめっ子に追い掛け回されてあまりにもイヤな気持ちになってしまった私は、

そのいじめっ子に対してかなりの怒りの心が燃え上がり、大爆発して殴りかかってしまいました。

切れてしまった凧のように、ひたすら暴走した私は、息も絶え絶えになるくらい興奮し、

自分でもこんなに狂暴になれるのかと思ったほどでした。



学校が終わって家に帰ってからも興奮は治まらず、イライラしていました。


それが原因か分かりませんが、夕食後に身体がとてもだるくなってしまい、早めに床につきました。






何時間寝たのか覚えていませんが、ふと目が覚め、部屋のカーテンの隙間から見える空の色が、うっすらと明るくなっていたことを覚えています。


「もう朝なのか・・・また学校に行かなきゃならないのか・・・」




そう思った瞬間、身体に異変が起こったのです。




まったく身体が動かない。




目は動かせるのですが、首も方も手も足も動かない。




いわゆる「金縛り」状態でしたね。




初めての経験でびっくりしていたら、




足元の方からスーーーーっと、白いモヤのようなものが浮かび上がっていきました。




私は恐怖でいっぱいで、大きな声を上げようと思いましたが、まったく声が出ないのです。




空気だけが喉を通って、口からはかとてもかすれたような声しかでないのです。




やがてその白いモヤはだんだんと人の形となっていき、やがてそのモヤはハッキリとした顔を形作っていきました。


















その顔はまるで、能面のような女性の顔をしていました。




表情はまったくなく、ただ目の穴だけが漆黒の闇のような恐ろしさを漂わせていたのを覚えています。




身体の動かない私は、とっさに「ごめんなさい、ごめんなさい」と心の中でなぜか謝り続けていました。




早く居なくなってほしい、早くこの場から離れたい。



解放してほしい、早く解放してほしい・・・。




恐怖の頂点に達していた私は、目をつぶる事も出来ず、ただただその顔を見つめ続けなければならなかったのです。





しかし解放される様子は全くなく、




それどころか、その能面にょうな顔の口の部分が開いてきたように感じていき・・・・




そして突然、私の頭の中に声が響くのです。






「恨むなかれ」






その声は冷たい感じではなく、淡々と語りかえるような口調のように感じていました。





でも、目の前にある能面のような顔はとてつもなく怖く、




どうしても早く解放されたいという気持ちは強烈でした。





すると今度は目の前が真っ暗になります。





目は開いているようなのですが、完全な闇が私を包んでしまいました。





能面のような顔も消え失せ、深い深い闇に突き落とされたのです。





もう半狂乱だったと思います。





死んだのではないかと思えるほどでした。




実際、どれくらいその闇に包まれていたかは分かりませんが、





そのうち、自分の体が闇の中を落下しているように感じ始めていました。




深い深い大きな闇に包まれた穴の中を落下しているようでした。













そのうち、落下する闇の底に、うっすらとした青く光る場所が見えてきました。





闇の穴もやがて青白くなりはじめていました。







気が付くと私は、深い深い海の底にたどり着いたような状態になりました。






不思議なことに、目の前の海の底にあったのは、大きな海底神殿のようなところ。












わたしはその神殿の上に漂い、落ちることも浮かぶこともなくゆらゆらとしていました。






すると、頭の中に声が響くのです。





さきほどの能面の女の声です。












「人を恨むな。恨めばあなたは私と共に滅びる」





その声を聴いた瞬間、私はもうスピードで上?に引き上げられていきました。





青の世界からまた闇の穴へ





猛スピードでぐんぐん上がっていきました。





気が付けば、汗びっしょりでベッドに横たわっていました。





金縛りは解け、ゆっくrと体を起こしたのですが、フラフラしてしまうほど憔悴していたのです。






起きて部屋を出ると父が台所に立っていました。





私の顔を見るや、「どうした。顔が真っ青だ」





結局、40度近い熱を出した私は学校を3日ほど休みます。




熱にうなされながら、私は繰り返し寝言を言っていたそうです。




海の神様が怒っている。




海の神様が怒っている・・・・





あの日から十数年。





母がなくなって突然の霊感が私を襲ったその日からずっと






私の視野には頻繁に、あの能面の顔が見え隠れしています。





終わり




それではみなさん、おやすみなさい。

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