「結局、私は〇〇に対してケンカしていたんじゃないんです。〇〇は私だったんですよ。」
皆さんは今まで、だれかと思いっきりケンカしたことはありますか?
私の記憶の中で、いちばん古い「ケンカの記憶」はですね、小学校一年の頃ですね。
給食食べてあとの長い昼休み時間。
最初はふざけて遊んでいた友達とひょんなことから大喧嘩になったんです。
喧嘩の原因は・・・たしか・・・友達が私にふざけてやった関節技が思いのほか痛くて・・・
それで私が「痛いだろ」とかなんとか、そんなニュアンスで声を出したら、
「弱虫だな」みたいなことを言われて。
それで、ケンカになったと記憶していますね。
とても仲の良い友達だったんですけどね・・・。
あの時はなんでそんなことでケンカしたんだろうと思っていましたが、
今になって考えると、「弱虫」って言われて、それが・・・
「図星」
・・・だったからだったと確信していますわね。ウン!
弱虫な自分をなんとかしたくて、それで弱虫な自分から解放されたくて、
泣きながらケンカしましたわ。
さて、先日のことなのですが・・・
とある親子ケンカの真っ最中で困り果てている母親からのご相談がありましてね・・・。
心霊のたぐい、土地の因縁、先祖の因縁などなど、さまざまに鑑定させていただいたのですが、そういうたぐいの障りはナシ。
つまり、幽霊などが影響していないということ!
母親の言うことを聞かない娘さん。
母親はあの手この手で娘をコントロールしようとする。
娘はあらゆる手を使って母親を拒否する。
修復不可能な状態に陥った母親は、涙を流して私の前でおっしゃってました。
「私の育て方が悪かったのでしょう」
顔色も悪く、瞳はもうボロボロ状態。
私はその母親にお伝えしました。
「関係修復のキーワードは、お母様が幸せであること。娘さんを幸せにしようとは思わないでください。」
そこで、お母様の心と体の健康を一番にする方法をお伝えしました。
しばらくしてお母様が事務所にいらっしゃいました。
「比嘉さん・・・
私、いままで娘とケンカをしてきました。
娘とケンカしていたと思っていたのですが、どうやら・・・
私は『私』とケンカしていたんですね・・・」
娘さんの現状が、お母様の若いころと似ていることに気づかされたそうです。
当時、厳しかった親に反抗してやんちゃして・・・・
親からの愛情も感じられることが少なくて・・・・
そんなお母様も親になって初めて、自身の親が何を考えてどうしたかったのかに気づいたとき、
今の自分がやっていることは、親がやっていたことと同じだった。
娘の行動は、若いころの自分とほぼ同じだった。
自分は娘をしっかりと育てたいという想いから厳しくしつけていたつもりだったのだけど、
どうやら・・・「過去の私」に対して喧嘩していたんだなと・・・。
「あの時ああいうことをしなければ、今の自分はもっと幸せだったハズだ」
「あの時もっと素直だったら今のような苦労はしなかったハズだ」
娘にはそうなって欲しくないから・・・。
それに気が付いた彼女は、娘さんに対する言葉使いや考え方が変化してきています。
今の娘は昔の私。
今の私はどうやら、昔の私がキライだったかもしれない。
昔の私を・・・もし「愛することが」できたら・・・。
その時の辛さや悲しさ。寂しさを感じていた私をしっかりと見つめ、
そんな私であっても、今の私なら愛していつくしめる・・・。
「私は私とケンカしていたように思います」
これに気がついた彼女の瞳はとても・・・
キラキラしていて・・・・
背筋もピンとしてて・・・
そんな変化を迎えた彼女を見送りながら・・・・
「今のあなたが、昔のあなたを愛することが出来ますように・・・」
「昔のあなたを愛し、今の自分をさらに愛し・・・」
そして・・・
自身と娘さん共々・・・
「大きな愛で包まれますように」
・・・・そう強く念じ、百太郎に強く見守るようお願いしました。
あの母娘にとって、明日も明後日も幸せにつつまれますように・・・。
パパ比嘉でした。