位牌継承問題について 深く洞察して欲しく・・・

パパヒガ

2018年01月05日 14:05

皆さまこんにちは。パパ比嘉です。

本日の面談予約が、ご依頼者様の体調不良で延期となり、ましたので・・・

たまっている返信メールを書き綴っておりましたら・・・

「位牌継承問題」についての相談メールがございました・・・





1月4日より2018年の鑑定スタートいたしました。
現在、一日に二件限りの予約とさせていただいております。
ご予約は→siawasesagasi05@yahoo.co.jpまで!

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沖縄において霊的相談の一位・二位を争うのがこの「位牌継承問題」

位牌継承に関わる禁忌(タブー やってはならないこと)

〇 長男以外の男性が位牌を継承してはいけない

〇 女性が位牌を継承してはならない

〇 兄弟が同じ位牌に入ってはならない

〇 他系の男子が位牌を継承してはならない(婿養子を除く)

この4つが大きなタブーとなっておりますが、地方においては・・・

〇 いとこが位牌を継承してはならない

・・・というものもありますね。


一見すると「男性優位」「女性侮蔑」に感じると思われます。

このような「文字」として明確化されてしまうと、男性優位と考えられても仕方なく、また、そうとしか思えません。

ですが、琉球の時代の男性というものはどうあるべきか?

女性とはどうあるべきか?

様々な観点(風俗、習慣、宗教、政治、世相など)を総合的に探究して考えてみたら・・・

実は「女性優位」なのではないかという確信が出てくるです。

また、この制度。

家の名前(苗字)と血族を守るためのものと思われがちですが、私の視点から見ると、

その家の「徳」を守ることを筆頭として受け継がれているように思えてならないのです。


古来より、男は「家の外で狩り」を、女は「家の中の守り」をその役目とされてきていたことは歴史や民族の習慣を見ると
理解できると考えられます。

男には「自身の命を賭してでも他者の生命を存続させる責任」を負い、女には「自身を慈しみ、他者を慈しむ愛を育てる役」を持っていると思われます。

長男というのは、その家で生まれた最初の男。その男の責任は、家族が生きて行くための食料獲得の責任を負っているのです。
そして、先代から受け継がれているその家の「徳(人徳」も最初に受け継ぐ者であるため、幼き頃から家族を養う責任と、家系の誉れ(徳)をみっちりしつけられると思われます。

それはきっと、「おまえがこの家を養え」という教訓となっていたことと思われます。
その教訓の中には、「お前がこの家を次代に継ぐのだ」という言葉もあったことでしょう。
それが変化して、

長男が家を存続させる筆頭→長男が家を継ぐ→長男が家の徳を継ぐ→長男が位牌を継ぐ→長男以外は継いではいけない・・・

そうなったかと思われます。

同時に、男は女を守るという思想も強かったと思われます。長男というのは「その家に生まれた初めての男」ですので、母親や姉妹を守るという重責もありました。位牌を継ぐということは、家の徳と誉れを守り継ぐ重い責任を負います。そこには冷徹さも必要であり、人には言えない、次世代には語り継がれない「汚れ役」を演じたことも少なくなかったと思われます。
「愛を継ぐ役目」を負う、女性には、そういうことをさせてはいけないという想いがそこになったとなれば、女性を位牌継承の筆頭にしなかったのも理解出来ると考えられます。

兄弟が同じ位牌に入ってはいけない・・・のではなく、男子たるもの、「外に出て狩りをし、家を存続させるための重責を全うせよ」という想いがあったと考えるとき、妻を持ち、子を育て、血族の繁栄をせよ(産めよ増やせよ)。その責務は長男次男三男に変わりはない。責務を全うして、家を広げよという考えだったのでしょう。

つまり、独り身でいるな。家族を持てという教えが変化したのではないかと考えられます。

他系の男子とは・・・つまり、本家とは違う「徳」を持ったものであるため、それを持ち込むことは、家系の性格を変えてしまうことを恐れたからではないかと思われます。

ひとつの家、家系が長く存続するためには、まちがいなく男が「外に出て命を賭して獲物(食物や金銭)を借る責務」があり、女が「愛をもってその実(身体)と次世代を慈しみ育てる役」が必須です。


ちょっと複雑にか帰還したが、簡潔に書くとこうです。


男はしっかりと獲物(衣食住に必要なモノ)を外から得てこい。

女は自身の身を大切にし、次世代を愛せよ。


そのためには、男は命を賭して女を守り、女は愛を賭して次世代を守れということでしょう。



ただ、これは時代をともに変化させていくのが大事だと思っています。



現代のような不安定極まりない状況では、共同で家を守らなけれなならない状態です。


これはどうしようもない。


男も家を守り、愛を次世代に与える学びをせねばならず、女も命を賭して獲物を取らなけれなならない。

ですが、基本的なこと・・・


男は女を守る・・・死しても。


女は自身と次代を守る・・・愛をもって。


これは大事だと思っています。


位牌の継承も、男は獲物を本家に集めて家系を守り、女は愛を基礎として自身と次代を守る。


賛否両論あるかと思います。



男女平等だとお思いの方も少なくないでしょう。



でも、自然界の法則、科学的肉体の相違、歴史を見て考えれば、


位牌継承という風俗習慣も、違った視点で見ることが出来、そこにある違和感も解決できるようになると思っています。


沖縄の・・・琉球の位牌継承には、中国の古来からの教えともいうべき思想である・・・


「易姓革命」が影響していると考えられます。

中国数千年の歴史のなかで繰り返されてきた王朝交替のこと。王朝にはそれぞれ一家の姓があるから、王朝が変われば姓も易(か)わる(易姓)。徳を失って天から見放された前王朝を廃することは、天の命を革(あらた)める行為である(革命)。したがって、このような新王朝を創始する事業は「易姓革命」とよばれた。revolutionの訳語としての「革命」とは、いちおう別の概念とすべきである。
 前の天子がその地位を自分の子孫に伝えずに、民間から人望の厚い人物を選んで譲る場合もあるが、天子が暴虐な場合は、天や民から見放されているにもかかわらず、その地位にしがみつく。そのような際には、新たに天命を受けた者が、暴虐な天子に対して武力行動を起こして打倒することも許される。こうした考え方は、周の武王が殷(いん)の紂(ちゅう)王を滅ぼしたいわゆる殷周革命のころからおこり、戦国時代の儒家孟子(もうし)は、これを易姓革命における禅譲(ぜんじょう)に対する、放伐(ほうばつ)として認めた。
 易姓革命思想はのちに五行(ごぎょう)思想を加えて体系化され、王朝交替は五行(木・火・土・金・水)の運行に照応するものとされるようになった。この理論を利用して、禅譲形式で天子の地位を簒奪(さんだつ)した者に、前漢にかわった王莽(おうもう)(新)、後漢(ごかん)にかわった曹(そう)氏(魏(ぎ))、魏にかわった司馬(しば)氏(晋(しん))などがある。[小倉芳彦]
『顧頡剛著、小倉芳彦他訳『中国古代の学術と政治』(1978・大修館書店)』



これはおそらく、家系の交代には「戦い」が生じることが多いため、それを回避する方法として考えられた思想だと思います。


位牌継承においても同様に、「戦い」が生じないようにするために作られた考え。


それが今や「戦い」を強いられるようになってしまいました。


先達はそれを良しとするでしょうか。



私たちはそろそろ、先代たちが望んだ方法。



誰が継いだとしても良い、そこに戦いではなく、愛と笑顔があることを強く望む・・・






琉球のウタキ(拝所」には、「クサティ」という名前がつくとことが多く見られます。

「クサティ」とは・・・「腰当て」という意味がございます。


言葉で説明するより画像で見ていただきましょう




次世代を守るという意味です。

次世代を保護し、慈しむということです。



過去をしっかりと学んえ活かし、未来への不安を軽減させるには、

今ある私たちがどう考え、どう行動していくかがカギとなります。


先祖様はいつも私たちを応援しています。


応援しない先祖はいません。


もしも先祖が応援しないとするならば、それは、今を生きる我々自身に欠けていることが多すぎるからです。


不足しすぎて欠けすぎていて、他者を害する者になっているならば、先代は思うでしょう。



不徳を重ねる我が子孫・・・なんとしても助けたいが、それで他者を害するならば・・・・


共に家系を断ち切ろう。


「神をどうぞ我が一族の・・・断絶を・・・」




先祖様はいつも守りたい一心です。



神様はバランスを重視します。



位牌を・・・



家系を・・・


家族を・・・


愛する者を守りたいならば、



今の自分を幸せにする方策に集中しよう。


他者を応援できる自分であるのかを考えよう。



私も強く肝に銘じていることであります。



厳しい話になりましたが、



明るい沖縄を、明るい日本を、世界を望みます。


私も二児の父。


我が子たちが生きやすく、希望の見いだせる世の中であってほしいと思うが故のお話でした。


パパヒガより皆様へ





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