沖縄には様々な儀式、拝みがありますが・・・。
科学的に理にかなった儀式・・・それはマブイグミだと思っています。
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マブイグミ・・・びっくりした時、はっとした時、驚くような状況にあったとき、マブイ(魂)が抜け落ちてしまう。
さて、そうなったときに「マブイグミ」が行われるのですが。
マブイグミの儀式の中に、「食べる」という儀式があります。
「小さく握った七つのおにぎり」 そして「お魚の味噌汁」であります。
その他、「マブヤーマブヤー ウーテクーヨー」(魂よ 魂よ 戻っておいで」というこ声かけ。
そして、ゲーンを使った魔除けの技法。
さて、「マブヤー・・・」という言葉(祝詞)は、その意味を、マブイを落とした相手に話すのと話さないとでは、効果が違います。
やはり、キチンと説明を受けているほうが「マブイ」は断然戻りやすい。
説明例
いまからやる儀式はね。マブイグミと言ってね。沖縄で昔から受け継がれている儀式・おまじないなのね。
これはね、お母さん(お父さん他肉親 知人)がね、「マブヤーマブヤー ウーティクーヨー」(魂よ 魂よ 戻っておいで)というお守りの言葉を唱えたらね。
どこかでひとりぼっちで迷子になっているあなたの『マブイ』がね。「あっ、見つけてもらった。 呼ばれてる!」って気がついてくれてね。
おかあさんの手元まで戻ってきてくれるのよ。
そしたらね、おかあさんはね、あなたのマブイを手のひらに置いてね、そしてあなたの胸に押し当てて、マブイをあなたの身体に戻すのよ。
それでね、マブイは外で寂しくてひもじい想いをしているからね。小さなかわいいマブイサイズのおにぎりとね、お魚丸々一匹入ったお味噌汁を飲んでね・・・。マブイに力をつけて貰うのよ。そしてね、マブイを元気にしてね、身体から離れないようにさせるのよ。
この説明・・・インフォームドコンセントですよね。
術前説明することで、心の準備と期待が始まるわけであります。
そして、式の進行をイメージすることで、マブイが戻りやすくなるんです。マブイの感能力とでもいいましょうか。マブイが、自分の本体の居場所を見つけやすいというか・・・。
イメージトレーニングですよね。この辺は「暗示」とか「催眠」に分野に入ると思います。
これはかなり大事なことで、マブイを落としてない。しかし、落ち込んでしまっている人にとっても効果があるのです。
そして、マブイを胸に押し当てるということは「手当て」となります。
「手当て」・・・つまり「治療」です。人の体温を胸で感じ取ることがなかなかない昨今。
人間のもtっとも大事な心臓部分に、温かい手が触れるというのは、無防備のなかでさらけ出す弱点みたいなもの。
信頼おける人物でないと、なかなか胸に手を当てさせないですからね。
そういう「非日常」の興奮が、いわゆる「高揚感」となり、気分をアップさせると感じます。
そして最後の「食べる」という行為。
これ事態、自律神経のバランスを調整します。
どんなに興奮していても、食事の時にはたらく自律神経は、「沈静」をもたらします。
ビクビク オドオドしていた心も、その「食べる」という行為で落ち着くこともありなのです。
また、温かい汁モノをいただくことで、体温が上がり、発汗作用、新陳代謝アップが図られますよね。
そして、家族とは違う「魚一匹入った味噌汁」(特別であるということ)は、これまた気分が高揚します。
「あぁ、お母さんは私のためだけに魚汁を作ってくれたんだ!」ってね・・・。
こういった様々な要因が重なり、それは「マブイグミ」となり、今日まで続いている(めっきりやる人は減りましたが)のであります。
マブイグミは単なる迷信じみた儀式ではなく、経験と伝統のミックスした技法だったのです。
現代社会において「魚汁」はすでに御馳走ではありませんが、温かい新鮮な味噌汁。被験者のためだけの味噌汁というスタンスも素敵だと想いますよ。
さて、今日はまたそろそろ寝ます。
このままだと、マブイ落としそうです。
おやすみなさい。